天才ボーカル、チェスター・ベニントンを堪能できる1枚
2017年7月20日、衝撃のニュースをX(旧Twitter)で知った。
リンキン・パーク(Linkin Park)のボーカリスト、チェスター・ベニントンがロサンゼルスの自宅で死亡しているのが発見されたのだ。
私個人としては過去に2006年と2009年、サマソニのヘッドライナーとして来日したときに2回とも参加するほど好きなバンド。
特に「Given Up」で披露している激しいシャウトも「The Little Things Give You Away」のようなメロウな曲も歌い上げるチェスターは、天性の才能を持ったボーカルだった。
リンキン・パーク(Linkin Park)
アメリカのロックバンド。1996年結成(前身バンドから)。
・全世界累計セールスは1億枚以上を記録
・グラミー賞を2回受賞、ノミネート6回
一番の特長はマイク・シノダが繰り出す切れ味鋭いラップと繊細と力強さを兼ね備えたチェスターのダブルボーカルだろう。
「Bleed It Out」、これはマイクとチェスターの掛け合いの真髄を見せている。
ギターストリングスとマイクのラップで始まり、すかさずチェスターの歌声で熱気を最高まで引き上げる。
そして、チェスターのシャウト。
のっけから最後まで一気に駆け抜けるような曲調なのにメロディーとの一体感も相まって聴きどころが満載なのだ。
このアルバムをリリースした後、彼らはすぐにスターダムにのし上がっていった。
このアルバムに収録されている「What I've Done」はスティーヴン・スピルバーグ監督の映画「トランスフォーマー」の主題歌に、続くシングルのタイトルナンバー「New Divide」も続編の主題歌に選ばれた。
華やかさに隠れるバンドの不協和音?
ただ、正直私には「A Thousand Suns」と「Living Things」くらいからはあんまりはまらなくなった。
2004年にラッパー、Jay-Zとコラボして「Numb/Encore」をリリースしたように、ジャンルを飛び越えた豪華なゲストアーティストとコラボするのがお決まりで、さらにアルバムごとにも路線変更したように感じるほど雰囲気がころころ変わるバンドだった。
実際アメリカでの評価は評論家、メディア、そしてファンの間でも賛否両論だったと聞いたことがある。
それでもアルバムがリリースされるたびに聴き込んでいたけれど、先述した出来事が起きた。
もちろんバンドの不協和音を感じたなんてのは自分が何となく思っただけだし、完全に事件後の後付けだし明確なソースなんてない。
ただ、シングル曲が次のアルバムに未収録だったり、2013年にチェスターが別のバンドのボーカルを兼任するなど「ん?」というような思いも感じていた。
7年間の雌伏の時、そして新ボーカルを迎えて再始動!
チェスターがなくなってから7年目、今この記事を書いている今日2024年9月5日、新ボーカルに女性のエミリー・アームストロング、ドラマーにコリン・ブリテンを迎えて再結成 。そしてYoutubeでライブ配信を行った。
ライブ配信は日本時間で午前7時から。私も出勤準備があって全部は見れなかったがFaint→Papercut→Bleed It Outと、最後の好きな曲のリレーを見れて満足だった。
Xにも書いたけど、視聴した感想は彼女の加入はありだと思う。
メロウな部分は優しくて伸びのある声でマッチしてるし、シャウトもびっくりするぐらいダミ声が出てた!(誉め言葉)
当然チェスターの代わりにはなれない。
だけど彼女なりのリンキンパークを作っていけばいいと思うし、楽しみ。
そしてまた来日したときはぜひ新生リンキンパークのライブを見に行きたい!